「アルメニアの象徴」


アルメニアの象徴は「アララト山」という事になっている。

「大洪水が世界を襲い、ノアの箱舟が辿り着いた場所がアララト山の麓」
という伝説がある。

アルメニア人が「世界の文化の起点はアルメニア人から」というのはこうした
根拠からくるものらしい。

しかし、残念ながら今現在アララト山は大きい方も小さい方もトルコ領にある。
元々はアルメニアの領土にあったものだし、大アルメニアの中心都市だった
ヴァンやら何やらも全て今となってはトルコ領だ。

余談だけれども、意外なほどアルメニア人は日本の「富士山」の事を良く知っている。
形が「小アララト」にそっくりだかららしい。確かに似ている。

ソヴィエト時代、ソ連の国旗とは別にアルメニアの国旗というものがあった。(無論、赤地だ)
ソコに民族の象徴である「アララト山」のイメージを盛り込んだ所、早速トルコから
轟々と文句が来たらしい。

「我が国の領土にあるものを国旗のイメージに盛る込むとは何事だッ!」と。

すると、すかさずソヴィエト政府は反論したらしい。

「アータの国だって、国旗に三日月をあしらってるじゃないのよ。
その論理で言うと、三日月はムスリムだけのものなのかい?」

当時のソヴィエト政府はなかなか洒落た事を言うのものだなぁ、と感心した。

晴れた日には、アパートの窓からアララト山が見えたりもした。

超えられない国境のその奥にある「民族の象徴」をいつも気にかけるアルメニア人は
どれくらい居るのだろうか。僕が知る限りでは、殆ど居ない。
しかし、沢山の美しい伝説が眠るこの聖なる山は、やはり「アルメニア民族の象徴」なのだろう。


確かに小アララトは富士山に似ているかも



イェレヴァンからだと近くに見えるんですけどねぇ